【ピッコロ】コルクグリスの重要性

 吹奏楽部やオーケストラでピッコロを吹いている皆さん、コルクグリス塗っていますか?私は学生の頃殆ど塗っていなかったのですが、大人になってから大変遅ればせながら「塗らなければいけなかった」事に気がつきました。今日はコルクグリスの役割・重要性・おすすめのグリスについてお話します。

目次

ピッコロの調子が悪い?自分の吹き方のせい?

調子が悪い原因を探る前に、まずコルクグリスを塗ってみよう

 ピッコロはフルートよりも難しいことがたくさんあり、高い音が上手く吹けなかったりして悩むことが多いと思います。吹奏楽部の備品のピッコロを吹いている場合、その楽器の状態が影響していることもあるので、上手くいかない時は色々な可能性を考えなくてはいけません。

自分の吹き方のせい?
楽器の調整が合っていない?
楽器が元々良くない?

 しかし、考えるその前に一つ必ず試してほしいことがあります。それがコルクグリスです!指導に伺う学校でピッコロを担当する生徒さんに「グリス塗ってる?」と聞くと、今のところ100%「塗っていません」と返ってきます。でも、グリスを塗らないで練習するのはものすごく効率が悪いのです。

学校のピッコロのケースには既に入っていない事も・・・

 学校の備品ピッコロの多くは、ヤマハの木管ピッコロやプラスチックのピッコロだと思います。買ったばかりの楽器には丸いケースが中に一緒に入っており、それがコルクグリスです。しかしながら案外塗らなくても頭部管の抜き差しが出来てしまうので、あまり使われない内にどこかに行ってしまって、残念ながらグリスが入っていない備品もたくさん見かけます・・・。

コルクグリスの役割

コルクグリスは楽器全体に響きを伝えてくれます

 クラリネットやサックス、オーボエといったリード楽器の人たちは、コルクグリスを塗ることが習慣になっています。コルクグリスの役割は以下の通りです。

  1. ジョイント部の滑りを良くする
  2. コルクへ水分が染み込むのを防ぐ
  3. コルクとジョイント部の間の機密性を上げる

 特にクラリネットのジョイント部のコルクは面積も大きく、そもそも毎回塗らないとスムーズに組み立てられないですし、キィを強く握ってしまったりしないためにも滑りを良くすることは大切です。なので1.の「滑りを良くする」という点を一番に思いつくと思いますが、それ以外にも上記のような大切な役割があります。

 特に3.の「機密性を上げる」という点がピッコロにおいても大切です。頭部管で生み出した響きを胴部管に伝えるためには、ジョイント部のコルクがしっかり頭部管と密着していなければなりません。グリスを塗る事によって初めて楽器が1本の木になるイメージです。そのためにも、コルクグリスはいつも塗っておく必要があるのです。

グリスを塗らないでピッコロを吹くと、余計な頑張りが必要に

 ピッコロは前述したようにグリスなしでも抜き差しが出来てしまいます。しかしあのちょっとの面積のコルクでも、そこにグリスが塗られているか否かが音に与える影響は小さくありません。コルクグリスを塗らずに吹いているということは、コルクに水が染み込み放題、頭部管でせっかく生み出した響きも胴部管へ伝わりにくくなります。グリスを塗らないで吹くと余計な努力を強いられてしまうのです。

ハイトーンが出なくて困っている学生さんの楽器にコルクグリスを塗ってあげると、別人のように吹けるようになった、ということは珍しくありません。

フルートには基本的にグリスを塗りません

フルートにグリスを使うとジョイントが汚れる原因に!

 金属フルート用のグリスというのも存在しており、昔は「フルート初めてセット」のようなものには必ず同封されていたのですが、これを塗る必要はありません!塗ったところに埃が付着したりして汚れが溜まり、逆にジョイント部の動きが悪くなってくることがあります。たまに頭部管が固くて入らないと相談を受けるのですが、多くの場合ジョイント部をクロスで掃除すると真っ黒になります。

フルートのジョイントがどうしても固い時は

ジョイント部の掃除、それでもダメならすり合わせ調整へ

 よほどジョイントが固い時は、まずジョイント部を柔らかい布でしっかり拭き取ります。頭部管のジョイント部(ここは薄いので力一杯擦らない)、胴部管・足部管のジョイント部を綺麗にしましょう。布が真っ黒になったら汚れていただけです。
 掃除しても固い場合は、すり合わせの調整を楽器店やフルート工房にお願いした方が良いでしょう。

新品の楽器ですり合わせが悪い時は、保証期間内なら無料で調整してもらえることが殆どですので、購入先に相談しましょう

 学校の備品で固いときは、それまでの使用でどこかにぶつけたか扱いが悪かったせいで、ジョイント部が変形している可能性もあります。変形の度合いによっては修理費用がかさむかもしれません・・・。

仕方なくグリスを使うときの注意

 修理に出す時間がないなど、どうしてもの時はグリスを使いましょう。使う時は以下のことに注意してください。

  • グリスをつけすぎない!
  • グリスを塗ったところは必ず拭き取ってからしまう

 フルート用のグリスはリップクリーム型のものが多いですが、それをそのままぐりぐり塗るのは塗りすぎです。少しつけたら指で薄く伸ばすのが基本です。

おすすめのコルクグリス

 ピッコロの話に戻りましょう。ヤマハのピッコロを購入するとグリスが付属していますので、ひとまずそれを使ってみましょう。もし学校の楽器を使っていてグリスが入っていなければ購入しなければなりません。コルクグリスは色々売られているのですが、一つおすすめのグリスをご紹介します。

ラ・トロンバ / スライド&コルクグリス

ラ・トロンバ / スライド&コルクグリス
  • La-Tromba ( ラトロンバ )のスライド&コルクグリス
  • 金管楽器の抜差管や木管楽器のジョイントコルクに使用
  • 固めのテクスチャー
  • 15g入り、700〜800円前後

このグリスを塗ると、高音域のツヤや音の伸びが違います(個人比)

こちらで購入できます

クラリネットの人に教えてもらいました。これを塗った時に違う楽器かと思うくらい響くようになり、グリスの大切さに気がつきました。独特な香りがするので苦手な人もいらっしゃるようですが、私は気になりません。

コルクグリスを使用する時の注意

フルートのグリスのように毎度拭き取る必要はありませんが、塗るときは指を使い、薄く丁寧に塗りましょう。

まとめ

フルートにグリスは塗りませんが、ピッコロにはコルクグリスを適量塗りましょう!コルクグリスを塗らないと、その楽器本来の響きが出せません。

ブログの更新通知

通知を受け取る(PC)

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次