ピッコロを練習している方々、耳がキーンとなったり熱を持ったりすることはありませんか?ピッコロのハイトーンを長時間聴き続けるのは、耳にダメージを与えてしまうこともあります。できれば楽器用の耳栓を日常的にお使いいただくことをおすすめします。
ピーター先生の耳栓
ピッコロ奏者が耳栓をしているのを初めて見たのは、海外でのマスタークラスの時。ピーター先生が何やら特殊な耳栓をしているのを目にしました。通常の耳栓と違って、細い管が刺さっているような形をしていました。自分のピッコロや生徒たちのピッコロの音を一日中聴いているのですから、確かに耳栓で守った方が良いのだろうなぁと思いました。
思えば、自分もハイトーンを吹き続けると耳鳴りがしたり、耳が熱を持った感じになる事があったので、もしかしたら守った方が良いのかもしれないということで、耳栓を検討することにしました。
耳栓にも種類がある
耳栓にも実はいろいろな種類があります。一般的には100均等でも買える安眠用の耳栓、飛行機などでの気圧の変化に対応した耳栓、工事現場などの騒音から耳を守るための耳栓・・・あたりになると思います。
まずは百均でも買える耳栓
ひとまずすぐに手に入った百均の耳栓を試しました。メリット・デメリットは以下の通りです。
- 安い!
- すぐ買える
とにかく安いので文句はありません。とりあえず耳を保護したいのなら、百均の耳栓でも良い働きをしてくれます。
楽器演奏時に使える耳栓:「クレッシェンド」シリーズ
今度は先生が使っていたものに似たタイプのものを探しました。現在使っている耳栓は「クレッシェンド」というシリーズの”Woodwind”(木管楽器用)です。ただ、この木管楽器用が現在取り扱いなしで、“Acoustic”(アコースティック)という新しいモデルとなっていました。
実は耳栓によって、聞こえてくる音のどの周波数帯の音をカットするかが異なります。例えば騒音対策系ですと高次倍音(高い音)を多めにカットするなど、シチュエーションに合わせて調整されているのです。「クレッシェンド」の耳栓シリーズを見て頂くと分かるのですが、ラインナップがなかなか面白いです。「ミュージック」はライブなどを聴く人向け、「ガーデニング」は恐らく草刈機などを想定しているのでしょう。その他にも「DIY」、「Moto」など様々な種類があります。
楽器演奏時に使う耳栓としてのポイントは以下の2つ。
- ある程度の音量は聞こえること
- 生で聞いた時の音質からなるべく変化がないこと
耳栓によって特定の周波数帯の音をカットされてしまうと、普段音色の一部として何気なく聞いている倍音がカットされてしまい、普段と聞こえ方が変わり過ぎてしまいます。楽器演奏時は自分の音がどう聞こえるかが命で、聞きながら息を調整したりするわけなので、ここが変わってしまうとアンブシュアに力が入ってしまったりすることもあります。
クレッシェンド/アコースティックの特徴
この耳栓は、全周波数帯の音を均等にカット(-15デシベル)しているとのこと。百均の耳栓と大きく違うのは、この耳栓をしていても会話は普通に可能。つまり割と音は聞こえているのです。でも、楽器の音は半分くらいにしてくれます。慣れるまでは自分の音が小さいので吹き過ぎたりということもありますが、私は聞こえに慣れれば大丈夫でした。
- 耳栓なしで聞いている時と音質があまり変わらずに、音量だけ小さくしてくれる
- 耳栓をしたままでも普通に会話が可能
- オーケストラや吹奏楽の中でも使える(音量バランスには注意)
- 価格が高い
- 手に入りづらい(基本はネット購入)
- 聞こえ方に慣れるまでは吹き過ぎてしまう事がある
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大切な耳はできるだけ守りましょう
あまり長い時間耳元でピッコロを聴き続けると、将来難聴になりかねません。私は長時間の練習の際やレッスンで生徒さんのピッコロを聴く時には耳栓を使って、音作りでちゃんと聴きたい時や本番の時は外すなどして、上手く使い分けるようにしています。
耳が悪くなってしまってからでは取り返しがつきませんので、できるだけ耳を守ってあげましょう。
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