頭部管の当て方を変えてみても、腕の位置を変えても、首の向きを見直しても、何をしてもダメだーっ!
・・・そんな時は、頭や腕の問題ではなく、そもそも身体のバランスが崩れているのかもしれません。私もよくこのパターンに陥るので、今日はその改善方法についてです。
【フルートの難点】構え方が難しい
フルートという楽器は管楽器の中でも特殊な構え方をするので、それゆえに自分のベストポジションを見失いがちです。何をどうしていたか分からなくなってしまうと、こんな状況になります。
リッププレートを当てる場所が定まらない
両手の角度が定まらない
首の角度が定まらない
腕の高さが定まらない
身体の向きが定まらない
鏡を見て調整してみるも上手くいかない・・・そんな時は、楽器の角度や首・腕などのポジションをいじっても解決に至らない可能性があります。原因はそんな小さな部分ではなく、もっと身体の根本的なところにあります。
身体の軸のブレが、構えのブレにつながる
構えが分からなくなるのは身体の軸がブレているのかも
フルートを構えるときは首を左に向けたり、傾けたり傾けなかったり・・・人によっても構え方に差があるため、誰かの真似ではなく自分にとって最も自然な構えを見つけなければなりません。しかし、ある程度楽器に慣れて構えが安定していても、身体の軸が歪んでいると見失ってしまうことがあります。
軸が歪んでしまうと首や腕も無理な姿勢をとることになるので、正しく構えられるはずがありません。小手先の位置調整を繰り返している方は、身体の軸の歪みを疑いましょう。
正しい身体のポジショニングができる状態になっていれば、正しく構えられる
世の中には身体の使い方に関するメソッドがいくつかあり、楽器界隈で有名なのは「アレクサンダーテクニーク」や「4スタンス理論」などです。私はどちらも経験しましたが、どちらも大切にしているのは頭蓋骨の扱いです。頭は大変重いので、楽器を演奏するときに正しく頭を支えられないと自由に動くことができません。頭を支えて身体を効率よく動かすには、まずは正しく立てているかを見直すことが大切です。
4スタンス理論については昔のブログにレポートを書いています。こちらのブログにもリライト予定ですが、それまでは以下の記事をご覧ください。
4スタンス理論による「正しく立つ方法」
これからご紹介するのは4スタンス理論のセミナーで教わった方法です。前提として、4スタンス理論は指導資格のある人しか教えてはいけないということになっています。しっかり理論として確立している一方、人の身体の使い方を正しく診断してアドバイスをしなければならないため、大変デリケートなのです。私はまだ指導資格を持っていませんので、理論について詳しくお伝えすることは出来ません。ただし、この「正しく立つ」については生徒さんにもどんどん伝えてくださいと言われていまして、実際レッスンでも、自分のコンディションの調整にもこれが大変助けになっています。
トップ・オン・ドーム
「正しく立つ」までの手順は以下の通りです。外部サイトですがこちらの記事でも分かりやすく解説されています。
正確には、両足の中指と首の幅を揃えるようにします。
土踏まずと頭の間には骨盤、胴体が揃うようにします。
この状態は、先にご紹介した私の旧ブログでも書きましたが、身体が安定するので脳も安定するのだそうです。頭の重さを正しく受けることができていないと、腕や脚は身体のバランスをとるために力を使わなくてはなりません。そうすると腕や指先は楽器の操作に集中出来なくなってしまうのです。
「正しく立って」吹いてみよう
「正しく立つ」を実践してみて、いろいろ発見があったのではないでしょうか?人によっては思ったより前に体重がかかる感じがしたり、普段楽器を吹くときと違う感覚があるかもしれませんが、ひとまずその状態で楽器を吹いてみてください。
構えが分からなくなっていた方は、迷いなく構えられるようになっていたらOKです。上手に立てるほど、息が吸いやすくなったり、指が動かしやすくなったり、さまざまな良い変化も起こりますよ!
無意識に身体をねじったり、変な重心の掛け方をしていませんか?
首を左に向けて吹くのが一般的なので、それと共に身体自体も左に捻ってしまっていたり、無意識のうちに身体の軸はブレていきます。中には整体が欠かせないという奏者もいるようです。しかし、この方法ならすぐできて0円ですので、まずはお試しください。また、4スタンス理論に関しては百聞は一見にしかずで、実際にレッスンを受けるといろいろな気づきがありますので、気になる方はぜひレッスンを受けに行ってみてくださいね。
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