【中古のフルート】ここで探しています

楽器の選び方

 物価高騰の影響で、新品の楽器も値上がり傾向のため、これから楽器を始めようという方にとっては厳しい状況です。最近中古楽器の選定依頼が増えてきたので、今日は中古のフルートについてのお話です。

初心者の方向けの楽器の選び方についてはこちらの記事に掲載しております。

この記事でわかること

  • 中古フルートのメリット・デメリット
  • 中古フルートを選ぶ時のポイント
  • 安心して中古フルートを買えるお店
目次

そもそも中古のフルートって大丈夫なの?

 どの楽器にも中古市場があるわけですが、楽器によってはあんまり…な事もあります。金管楽器は基本的に消耗品と言われていて、吹くほど金属が消耗するそうです。もちろん丁寧にメンテナンスをすれば長く使う事は出来ますよ。

 フルートの中古はどうかというと、100年前の楽器でもメンテナンスがされていれば平気で吹く事ができます。高くて買えませんでしたが、先日とあるところで100年前のルイロット(昔のフランスの名器)を試奏しました。それはそれは手に馴染みの良い素敵な楽器でした・・・。金管楽器と違い、あまり楽器に息の圧力がかからないので、吹くほど金属が消耗するという事は殆どありません。

ちなみに私が現在メインで使っている楽器は総銀製の中古で、その楽器を作っている工房を通して売ってもらったものです。私で3人目くらいだったと思いますが、全く問題ありません。

中古楽器のメリット

まずは安い!

 金以外の中古フルートは大体新品時の半額が相場です。最近は新品の価格が上がっているのに便乗して、中古にも高い値段がついていたりしますので、その辺りは見極めが必要です。頭部管銀製で10万円前後、管体銀製で10〜20万円、総銀製で30万円以上が大体の目安ですが、メーカー・モデルによりかなり差があります。

既に誰かが吹き込んでくれているので鳴りやすい

 新しい楽器を自分用に育てる楽しみももちろんありますが、中古の楽器は既に吹き込まれているので始めから鳴らしやすい傾向です。特に総銀製など重たい楽器だと顕著です。

中古楽器のデメリット

まともな楽器かどうかの見極めが難しい

 親切な楽器屋さんだと、調整がされていない/出来ないような楽器には「ジャンク」と記載されていますが、そうでない楽器にも良し悪しが当然あります。個体差、前の使用者の扱い方の差により、良くない中古も混じっています。

やたらと安いもの、ずっと店頭に置かれているものは特に注意が必要です。

狙った個体を探すとなるとなかなか見つからない

 例えばムラマツのEXを中古で探そうとなると、なかなか出てきません。先日生徒さんのために探していたのですが、楽器店3つくらいを3ヶ月位ずっとウォッチしようやく見つけました。欲しいものが決まっている場合は、数ヶ月以上かかる事を覚悟してしてゆっくり探しましょう。

焦って妙に安い楽器に手を出すと失敗する可能性があります!

前の人の吹きぐせが残っている事がある

 金属にも吹いた人の息の跡が残る事が分かっています。いわゆる「吹きぐせ」と言われるのもので、あまり上手な鳴らし方ではない人が吹いたあとの楽器は鳴りにくくなります。吹きぐせは暫く自分の吹き方をしていると取れてきますが、初心者の方には難易度が高いです。イマイチ吹きにくい楽器に出会ったら、個体の問題なのか、吹きぐせがついているのか、その辺りを判断するには丁寧な試奏が不可欠です。

子供の頃、先生が吹いてくれた後の自分の楽器が、違う楽器みたいに鳴りやすかったのを覚えています・・・その効果は数分でしたが;

余計にメンテナンスが必要な事もある

 中古の楽器は一見お得ですが、すぐ吹けるように調整がきちんとされているものと、そうでないものがあります。「オーバーホール(OH)済み」「調整済み」と記載があるかどうかは必ず確認します。必要な調整や消耗品の交換が済んでいない楽器を買ってしまうと、せっかく安く買っても修理代がかさむことがあります。ヘッドコルクタンポフェルトバネの状態まで確認できれば安心です。

古すぎると基準ピッチが異なることがある

 現在の日本のフルートは基本的にA(ラ)のピッチが442Hzで設計されています。現代ではオーケストラも吹奏楽も、大方の現場でA=442Hzが基準ピッチとされているからです。しかし遡ると基準ピッチがA=440Hzだった時代があり、その頃の楽器も当然440Hzを基準にして設計されています。海外の古い楽器だと逆にもっと高い/低いピッチの楽器もあります。現代でもポップスやジャズの現場では440Hzだそうです。

ベルリンフィルなどヨーロッパのオーケストラはA=444Hz以上、アメリカのオーケストラはA=440Hzなど、国によって違っています。日本はその間を取った形です。

440Hzの楽器だとオケや吹奏楽では吹けない?

 440Hzの楽器だと現代の現場に参加できないかというと、そんな事はありません。2Hz低い分、ピッチが高めになるように頭部管をセッティング(いつもより少し入れる)すれば対応出来ないことはありません。私は1970年代のムラマツのスタンダード(総銀製)を持っていてA=440Hzですが、オーケストラでも吹けないことはありませんでした。ただ通常よりも高めにチューニングして吹く分、多少音程のバラ付きが出やすくなるので技術が必要にはなります。

 そもそも完璧な音程を備えた管楽器は存在していないので、どんな楽器でも自分の耳と音程感覚を磨いて微調整しながら吹かなければなりません。そういう点で、440Hzと442Hzの違いはそれほど大問題ではありませんが、その意味が分かっていて、扱える自信がある人でないと、古い楽器は難しいと思います。

中古の楽器を買うと決めたら

まずは信頼できる先生に相談しましょう!

 教室で習っているのなら、必ず先生に相談しましょう。中古の楽器に詳しい先生なら、予算に合わせてメーカー・モデルを教えてくれます。それぞれの楽器が新品だとどんな吹き心地なのか、いくらくらいが相場なのかなど、それまでの選定の経験から教えてくれるはずです。

先生に頼り切りにせず、自分でもできる限りの情報収集をしよう

 中古の楽器情報は商品回転の良いお店ほど、どんどん更新されます。先生もいつでもチェックできるわけではないので、自分でもできる限りの情報を集めましょう。相場などいろいろな事が分かるようにもなります。

筆者が中古フルートを探すお店

 中古の楽器を探す方法はたくさんあり、今は本当に選択肢が多くなりました。特にインターネットでは多くの中古楽器情報がありますし、メルカリやヤフオクなどで個人が簡単に中古楽器を出品して個人が買うという事もできます。

 ここでは筆者が生徒さんの楽器を探す際にチェックする楽器屋さんをご紹介します。

とにかく情報収集が大切!

 欲しい中古フルートが見つかったからといって、即決してはいけません。探す前に、もしくは探しながら、管楽器を扱う楽器屋さんの中古楽器情報を隈なくチェックして、在庫・相場を確認しつくしましょう。この楽器の中古ならこのくらいの値段なんだな・・・というのを知っておかないと、妙に安い/高い楽器を掴んでしまいます。

学生向け・初心者向けモデルの中古を探すならイシバシ楽器さん

 最近生徒さんの最初の楽器を中古で探す際にかなりお世話になっているのがイシバシ楽器さん。ヤマハの低価格モデルの中古も良い状態で見つける事が出来ます。

 インスタグラムに挙げていた選定楽器はどちらもイシバシ楽器さん(御茶ノ水店・横浜店)で見つけたものです。いずれも状態が良く、調整もバッチリでした。

新品時の定価が30万円以上の中〜高級モデルの中古を探すなら銀座山野楽器さん

 日本製のフルートから海外製のヴィンテージモデルまで、ここに来れば大体あるというのが銀座山野楽器。頭部管銀製、管体銀製クラス以上で探す場合は、ひとまず山野楽器さんをチェックしています。楽器に詳しいスタッフさんが丁寧に対応してくださいます。

その他メルカリ・ヤフオク・ハードオフなど

 メルカリ・ヤフオクなどで個人が出品している楽器の中にも、勿論良いものがあると思います。しかし、心配なこともいくつかあります・・・。

  • 試奏できることが少ない事
  • 調整が本当にされているか不安な事
  • 購入が決まって品物を送る時の梱包なども出品者次第

専門店ではないのでこの辺りが心配です。出品者の価格設定が適切かどうかも判断できる必要がありますので、ご利用の際は慎重に。

 ハードオフなどに置かれている楽器もモノによります。楽器を多く扱っているお店だと多少安心ですが、ここでの楽器選びは玄人向け、もしくはジャンク品と割り切って自分で直したりして使いたい方向けかと思います。

中古の楽器の注意点まとめ

 ここまでの内容で、どんなことに気をつけて中古楽器を選定しているか何となくお分かりかと思いますが、以下にまとめておきます。

  • 調整・オーバーホール済みかどうか
  • 作られた年代はいつ頃か(基準ピッチ・相場の確認)
  • 販売価格が当時の新品価格の半額前後から大きく外れていないか
  • リッププレートなど大切な部分に傷がないか
  • 管体やメカニックに改造の形跡はないか
  • 吹きにくくないか(変な吹きぐせが残っていないか)

教室の生徒さんの中古楽器選定

 当教室の場合、楽器店へのリサーチやネット検索で予算内の楽器を探し、ひとまず講師だけ試奏に行きます。状態が良ければ生徒さんにも試奏してもらい、決まればご購入の手続きをしていただくという流れです。ある程度事前情報があって、状態に問題がなさそうな楽器の場合は、始めから生徒さんと一緒に試奏に行き、気に入ればその場で購入という事もあります。

中古の楽器は選ぶのが難しいので、選定は先生にお願いした方が良いです!

まとめ

  • 中古楽器は安くてお得
  • 信頼のおける楽器屋さんでの試奏が必須
  • 先生に習っているのなら必ず先生に相談しよう
  • 幾つかの注意点に気をつけて選ぼう

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